opal

オパール(蛋白石)は非晶質のシリカ(化学組成がSiO2の物質のこと。クォーツやカルセドニーもシリカが作る鉱物。)のことをいい、貴石を意味する古いサンスクリット語の「upala」から転じたローマ語の「opalus」に由来しています。

シリカの微細な球体が詰まった状態でそのシリカ球体の径がそろっていて並び方が規則的だとオパール特有のあの遊色効果を見ることができ、そうしたオパールはプレシャスオパールと呼ばれて宝石として珍重されます。シリカ球体の大きさや並び方が不規則だと乳白色となってオパールの和名の「蛋白(ゆで卵の白身)石」はこの色が由来しています。ピンクやブルーのオパールなどもオパール本体の色を楽しみます。

オパールは、シリカに飽和した水が比較的低い温度で蒸発したり温泉水が岩石中の空隙に入り込んで冷えるときにできます。岩石の種類は問いません。温泉が沸騰しながら地表に噴き出す所では、ごく普通にオパール質の沈殿物が生成し「珪華」の名で知られています。また、シリカに飽和した水は岩石の風化によっても堆積岩中でも生成され、地下浅所の空隙伝いに縦横に移動するために(天然のゼリーとでもいいましょうか)、炭酸カルシウムの貝殻が溶けたあとなどの隙間に入り込んだ地層水からシリカが沈着すると、オパールの貝化石ができたりします。
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